30秒でわかる結論
死亡後の電気・ガス・水道は、死亡届を出しても自動では止まりません。家に誰かが住み続けるなら名義変更、空き家にする・退去するなら解約または使用停止が基本です。急いで全てを止めるより、冷蔵庫、照明、給湯、掃除、遺品整理、法要前の出入りに必要な期間を先に見積もると失敗しにくくなります。
口座凍結が先に進むと引き落としができない場合があります。検針票、請求メール、マイページ、通帳の引き落とし名を確認し、電気会社、ガス会社、水道局へ「契約者が亡くなったこと」「今後も使うか止めるか」を伝えましょう。期限は会社や自治体で異なるため、まずは各窓口の案内に従います。
| 状況 | 選ぶ手続き | 先に確認すること |
|---|---|---|
| 同居家族が住み続ける | 名義変更と支払方法変更 | お客さま番号、契約名義、支払口座 |
| 故人の一人暮らしで退去する | 解約・使用停止 | 停止希望日、立ち会い要否、精算方法 |
| 遺品整理まで家を使う | 一時的に継続し、後日停止 | 鍵の管理、最低限必要な契約 |
| 空き家として残す | 必要な契約だけ残す | 漏水、凍結、防犯、基本料金 |

まず決めるのは「止める」か「引き継ぐ」か
公共料金の手続きで迷ったら、契約ごとに「この家を今後も使うか」で分けます。同じ家に配偶者や子どもが住むなら、生活を止めないため名義変更が現実的です。支払いが故人名義の口座なら、名義変更と同時に支払方法の変更も進めます。
一方、賃貸住宅を引き払う、施設入居後の部屋を片付ける、売却予定の空き家にする場合は、使用停止日を決めて解約します。ただし、死亡直後に電気や水道を止めると、片付け、清掃、冷蔵庫整理、夜間の確認が難しくなることがあります。ガスは安全面から早めに止め、水道と電気は作業日程に合わせるなど、契約ごとに判断して構いません。
電気の解約・名義変更で見るポイント
電気は照明、冷蔵庫、エアコン、通信機器に関わるため、家に入る予定がある間は残すことが多い契約です。解約する場合は、契約中の電力会社へ使用停止日を伝えます。名義変更する場合は、契約名義、供給地点特定番号またはお客さま番号、支払方法を確認します。
スマートメーターの普及で立ち会い不要のこともありますが、契約内容や設備によって扱いは異なります。故人の口座から引き落とされている場合は、未払い扱いを避けるため、新しい支払方法へ切り替える時期も確認してください。
ガスは安全確認と立ち会いを意識する
ガスは電気よりも立ち会いや閉栓作業が関係しやすい契約です。都市ガス、プロパンガス、ガスと電気のセット契約で窓口が違うため、検針票や請求書にある会社名を見ます。東京ガスの案内では、契約者の逝去による使用停止や名義変更の手続きが示され、使用停止ではお客さま番号や停止希望日などの確認が必要とされています。
空き家にするなら、火災や事故防止のためガスは早めに止める選択が無難です。住み続けるなら、名義変更だけでよい場合もあります。プロパンガスは地域の販売店が個別に管理していることがあるため、ボンベやメーターに貼られた連絡先も確認しましょう。
水道は自治体の水道局が窓口になる
水道は自治体や水道事業者が窓口です。東京都水道局のようにアプリやWebで使用開始・中止、支払方法の申込ができる地域もあれば、電話受付が中心の地域もあります。名義変更も自治体ごとに手続き方法が異なります。
水道を止める前には、トイレ、掃除、遺品整理、庭木、仏壇周りの清掃に使う予定がないか確認します。空き家期間が長い場合は、漏水の発見が遅れることがあるため、メーター確認や元栓の扱いも水道局や管理会社に相談すると安心です。
手続き前に集めるもの
- 検針票、請求書、契約確認メール
- お客さま番号、契約番号、供給地点特定番号
- 故人の氏名、住所、死亡日
- 連絡する人の氏名、続柄、電話番号
- 解約する場合の使用停止希望日
- 精算金の支払方法、新しい引き落とし口座
- 賃貸なら退去日、管理会社の連絡先
死亡診断書や戸籍を毎回求められるとは限りませんが、会社や自治体によって本人確認書類、相続人であることの確認、委任状を求められる場合があります。電話で必要書類を確認してから動くと、窓口を往復せずに済みます。
よくある失敗と避け方
よくある失敗は、葬儀後すぐに全契約を止めてしまい、遺品整理のたびに不便になることです。特に夏冬は室温管理が必要な場面があります。冷蔵庫の中身、仏壇や供物、衣類整理、清掃日程を見てから停止日を決めましょう。
もう一つは、故人の口座から支払い続けるつもりで放置することです。金融機関が死亡を把握すると口座が凍結され、引き落とし不能になる場合があります。名義は変えたのに支払口座が故人名義のまま、というずれも起こりやすいため、契約名義と支払名義をセットで確認します。
賃貸・持ち家・空き家で判断が変わる
賃貸では、退去立ち会い日、鍵返却日、原状回復の清掃日を基準に停止日を決めます。管理会社が水道を一括管理している物件もあるため、個別契約か共益費扱いかを確認します。
持ち家では、売却、相続登記、遺品整理、法要で人が集まる予定に合わせます。空き家として残す場合、電気を完全に止めると防犯機器や換気設備が使えないことがあります。水道は漏水リスク、ガスは安全リスクを見て、残す契約と止める契約を分けるのが現実的です。
連絡時の伝え方
電話やWebフォームでは、次のように伝えると話が早く進みます。
「契約者の〇〇が亡くなりました。住所は〇〇です。今後この家には住まないため、電気を〇月〇日で停止したいです。精算の方法と必要書類を教えてください。」
住み続ける場合は、「契約者が亡くなったため、同居家族の名義に変更したいです。支払口座も変更したいので、必要な手続き方法を教えてください」と伝えます。担当者が聞き取りやすいよう、お客さま番号を手元に置いてから連絡しましょう。

