30秒でわかる結論
喪中の正月飾りは、一般的には控えるのが無難です。門松、しめ飾り、鏡餅は新年を祝う意味や歳神様を迎える意味が強いため、特に家の外から見える飾りは避ける家庭が多いです。ただし、忌中と喪中は同じではありません。神道では忌の期間を過ぎれば家庭のおまつりを再開する考え方もあり、地域や家の慣習で判断が分かれます。
迷う時は「亡くなってから50日以内か」「同居家族や近い親族か」「外向きに祝いを示す飾りか」で分けて考えましょう。年賀状は年賀欠礼として喪中はがきを出し、年始の挨拶も祝いの言葉を控えると整います。
| 項目 | 喪中の目安 | 迷う時の判断 |
|---|---|---|
| 門松 | 控えることが多い | 外向きの祝い飾りなので避けるのが無難 |
| しめ飾り | 控えることが多い | 玄関飾りは特に控えめにする |
| 鏡餅 | 控える家庭が多い | 神棚や床の間に供える形は避けやすい |
| 神棚のお札替え | 忌中は控える | 忌明け後に神社へ確認 |
| 年賀状 | 出さない | 年賀欠礼を早めに知らせる |
| 年越しそば | 食べても差し支えないことが多い | 祝い膳ではなく普段の食事として扱う |

喪中の正月飾りは基本的に控える
正月飾りは、新しい年を祝い、歳神様を迎えるための飾りとして受け止められています。喪中は故人を偲び、祝い事を控えて静かに過ごす期間と考えられるため、門松、しめ飾り、鏡餅は飾らない家庭が多いです。
特に門松やしめ飾りは、玄関や門口など外から見える場所に飾ります。親族や近隣の目に触れやすく、「喪中なのに祝い飾りをしている」と受け止められる可能性があります。迷うなら、外向きの飾りから控えるのが実務的です。
一方で、喪中の範囲や過ごし方は法律で一律に決まっているものではありません。故人との関係、亡くなった時期、同居の有無、地域の慣習で違いがあります。親族間で考えが割れる場合は、もっとも慎重な人に合わせると角が立ちにくくなります。
忌中と喪中の違いを分けて考える
判断を難しくしているのは、忌中と喪中が混同されやすいことです。一般に、忌中は亡くなってから一定期間、神社参拝や家庭の神棚のおまつりを控える期間として扱われます。神社本庁は、忌の期間には家庭でのおまつりも控え、一般的には50日間と説明しています。
喪中は、故人を偲んで祝い事を控える期間として、年賀欠礼などで一年を目安に考えられることが多いです。つまり、忌明け後であっても、喪中として正月飾りを控える家庭はあります。逆に、忌明け後なら神棚のお札替えなどは神社に相談して行う考え方もあります。
この記事での実務判断は、次のように整理できます。亡くなってから50日以内の年末年始なら、正月飾りと神棚まわりは控える。50日を過ぎていても、喪中として門松・しめ飾り・鏡餅は控える家庭が多い。神棚のお札替えなど、信仰上の扱いは氏神様や地域の神社へ確認する、という順番です。
門松・しめ飾り・鏡餅の扱い
門松は、歳神様を迎える目印として飾るものとされます。祝いの意味が強く、外から見えるため、喪中は控える判断がしやすい飾りです。マンションの玄関飾りや小さなしめ飾りも同じく、喪中の間は付けないほうが無難です。
鏡餅は室内に置くため目立たないように感じますが、神様への供え物としての意味があります。神棚や床の間に鏡餅を供える形は、喪中には控える家庭が多いです。子どもがいる家庭で季節感を少し残したい場合は、祝い飾りではなく、普段の食事や簡素な花にとどめるとよいでしょう。
すでに正月飾りを買ってしまった場合は、無理に飾らず、未使用のまま保管または地域の処分方法に従います。しめ飾りなどは翌年に使い回さない考え方もありますが、処分の方法は自治体の分別や神社の対応で異なります。正月飾りを納める行事に出すかどうかも、忌中であれば家族の代理や時期をずらす方法を考えます。

神棚とお札替えはどうするか
身内が亡くなった時、神棚に白い半紙を貼る、白布で覆うなどして一時的におまつりを控えることがあります。これを神棚封じと呼ぶことがあります。期間や方法は地域差があり、神社本庁や各地の神社庁も、忌の期間を過ぎた後の扱いは地域により異なるとしています。
年末年始が忌中に重なる場合、新しいお札を受ける時期を忌明け後にずらす考え方があります。家族だけで判断しにくい時は、氏神様の神社へ「身内が亡くなり忌中ですが、お札替えはいつ伺えばよいですか」と確認すると具体的に教えてもらえます。
仏壇の供花やお供えとは扱いが違います。仏壇には故人を偲ぶ供養として花や線香をあげる一方、神棚は忌中に控えるという整理をすると混乱しにくくなります。
年賀状・年始挨拶・お年玉
喪中はがきは、年賀を欠礼することを知らせる挨拶状です。日本郵便の文例でも、年末年始の挨拶を遠慮する旨を伝える形が示されています。年賀状を毎年やり取りしている相手には、相手が年賀状を準備する前に届くよう、11月から12月初旬を目安に出すと親切です。
年始の挨拶では、「明けましておめでとうございます」のような祝いの言葉は避けます。職場や近所で挨拶が必要な場合は、「本年もよろしくお願いいたします」「昨年はお世話になりました」と落ち着いた言い方にするとよいでしょう。
お年玉は、地域や家庭で考え方が分かれます。子どもに渡す場合は、祝いの意味が強い袋や「おめでとう」の文字が入った袋を避け、「おこづかい」として渡す家庭もあります。親族で集まる予定があるなら、事前に大人同士で方針をそろえておきましょう。
NGになりやすい例
- 忌中なのに、神棚のお札替えや正月飾りを通常どおり進める。
- 外から見える玄関に、華やかなしめ飾りや門松を出す。
- 親族の前で「喪中でも気にしない」と一方的に決める。
- 年賀欠礼を出さず、年賀状が届いてから慌てて説明する。
- 子どもへの配慮として、祝い飾りをすべて例年どおりにしてしまう。
地域差・家庭差の注意
喪中の正月は、宗教上の考え、親族の慣習、地域の受け止め方が重なります。厳密な作法を一つに決めるより、近い親族が納得できる形に整えることが大切です。特に同居家族が亡くなった場合、喪主や配偶者の気持ちを優先しましょう。
故人との関係が遠い、すでに忌明けしている、同居していなかったなどの場合でも、家族の中に喪中として静かに過ごしたい人がいれば、外向きの祝い飾りは控えるほうが無難です。どうしても判断に迷う時は、菩提寺、神社、親族の年長者に確認してください。

