30秒でわかる結論
葬儀で用意される白木位牌は、一般的な仏式では四十九日法要までの仮の位牌として扱います。四十九日を目安に、戒名や俗名を入れた本位牌へ替え、白木位牌は菩提寺に納める、お焚き上げを依頼する、葬儀社や仏壇店に相談する流れが多いです。
ただし、宗派や寺院の慣習で扱いは変わります。特に浄土真宗では、位牌ではなく法名軸や過去帳を用いる場合があります。「いつまで置くか」だけでなく、「本位牌を作る必要があるか」「白木位牌をどこへ納めるか」を菩提寺に確認することが大切です。
白木位牌の扱い早見表
| 状況 | 目安 | 先に確認すること |
|---|---|---|
| 仏式で葬儀を終えた | 四十九日まで後飾りに安置 | 本位牌を作るか、菩提寺に確認 |
| 四十九日法要を予定している | 法要までに本位牌を準備 | 文字入れに必要な日数 |
| 本位牌が間に合わない | 白木位牌のまま法要し、後日切替も相談可 | 寺院と仏壇店の対応 |
| 浄土真宗など宗派差がある | 位牌を用いない場合あり | 法名軸・過去帳の扱い |
| 白木位牌の処分に迷う | 自分で捨てず相談 | 菩提寺、葬儀社、仏壇店 |

白木位牌は「葬儀後から四十九日まで」の仮位牌
白木位牌は、葬儀から忌明けまでの間、故人をお祀りするために用いられる仮の位牌です。火葬後に自宅へ戻った遺骨、遺影、供花、香炉などと一緒に後飾りへ安置することが多く、遺族が手を合わせる場所の中心になります。
一般的な仏式では、四十九日法要を一つの区切りとして、白木位牌から本位牌へ移ります。本位牌は黒塗りや唐木などの正式な位牌で、戒名、俗名、没年月日、享年などを入れるため、注文から完成まで時間がかかります。
白木位牌を「四十九日を過ぎたらすぐ片付けなければ失礼」と考えすぎる必要はありません。大切なのは、法要と本位牌の準備を無理なくつなぐことです。地域や寺院によっては三十五日法要を忌明けとする場合もあり、四十九日以外の日に切り替えることもあります。
本位牌は法要直前では間に合わないことがある
本位牌を作る場合は、四十九日法要の2から3週間前、余裕があれば1か月前を目安に動き始めます。店舗、素材、文字入れ、確認作業によって納期は変わるため、法要の日程が決まったら早めに仏壇店へ相談しましょう。
注文時に確認する主な情報は次の通りです。
- 戒名または法名
- 俗名
- 没年月日
- 享年または行年
- 宗派
- 既にある位牌の大きさや形
- 開眼供養をいつ行うか
文字の誤りは後から直すのが難しいため、白木位牌や戒名紙を見ながら、寺院名、戒名、没年月日を丁寧に確認します。旧字体、異体字、享年の数え方は寺院や家の慣習で異なることがあるため、迷ったら菩提寺に確認してください。
四十九日に間に合わない時の対応
本位牌が四十九日法要に間に合わない場合でも、すぐに失礼になるとは限りません。まず菩提寺へ連絡し、「本位牌の完成が法要後になる」と伝えます。そのうえで、白木位牌のまま四十九日法要を行い、後日あらためて本位牌の開眼供養を依頼する方法があります。
慌てて文字確認を省いたり、家族の合意がないまま高額な位牌を選んだりすると、後で困ることがあります。本位牌は長く祀るものなので、少し遅れても正確に作ることを優先しましょう。
葬儀後は、香典返し、役所手続き、相続の準備などが重なります。担当者を一人決め、菩提寺への確認、仏壇店への注文、法要の日程をメモにまとめておくと進めやすくなります。

白木位牌は自分で処分しない
四十九日後の白木位牌は、一般ごみのように処分するものではありません。菩提寺に納める、閉眼供養やお焚き上げを依頼する、葬儀社や仏壇店に引き取りを相談するなど、宗派と地域の慣習に沿って扱います。
葬儀社が四十九日後の扱いまで案内してくれることもありますが、菩提寺がある場合は寺院の考え方を優先します。特に納骨、法要、位牌の開眼供養を同日に行う場合は、白木位牌を法要当日に持参するのか、事前に預けるのかを確認してください。
白木位牌を複数受け取った場合や、葬儀社が預かっている場合もあります。遺族の誰かが保管していると思い込むと、法要直前に見つからず慌てることがあります。葬儀後の書類ファイルとは別に、位牌、戒名紙、遺影、火葬後の書類の所在を整理しておきましょう。
宗派差で特に注意したいこと
位牌の扱いは、仏教の中でも宗派によって異なります。一般的な仏式の説明では「白木位牌から本位牌へ」とされますが、浄土真宗では位牌を用いず、法名軸や過去帳を用いる慣習があります。家の宗派が分からない場合は、親族の年長者、菩提寺、葬儀社に確認しましょう。
また、同じ宗派でも寺院や地域で運用が違うことがあります。四十九日で本位牌へ替える家もあれば、三十五日を忌明けとする地域、納骨の時期に合わせて準備する家もあります。記事の目安だけで判断せず、法要を依頼する寺院の指示を優先するのが安全です。
無宗教葬やお坊さんを呼ばない葬儀を選んだ場合は、そもそも白木位牌を用意しないこともあります。将来、菩提寺の墓地へ納骨する可能性があるなら、葬儀後でも寺院へ相談し、位牌や戒名の扱いを確認しておきましょう。
仏壇がない家はどこに置く?
仏壇がまだない、または将来も置かない予定の家庭では、白木位牌を後飾り祭壇や静かな棚に安置します。直射日光、湿気、転倒しやすい場所を避け、遺骨や遺影と一緒に落ち着いて手を合わせられる場所を選びます。
小さな子どもやペットがいる場合は、手が届きにくい高さにする、香炉やろうそくを使う時は火の管理を徹底するなど、安全面も大切です。供花やお供えは、傷んだら早めに下げます。白木位牌を長期間置く場合も、ほこりや湿気を避け、清潔に保ちましょう。
本位牌を作らない方針の場合は、過去帳、写真、手元供養などの選択肢もあります。宗教的な意味合いが関わるため、家族だけで決めにくい時は、菩提寺や葬儀社へ「位牌を作らない場合の供養方法」を相談してください。
NG例
避けたいのは、四十九日直前まで何も確認しないことです。本位牌の注文、文字確認、法要日程、僧侶の予定が重なると、直前では選択肢が限られます。
また、白木位牌を自己判断で処分するのも避けましょう。宗教的な意味合いだけでなく、親族の気持ちにも関わります。処分や引き取りを急ぐ場合でも、まず菩提寺、葬儀社、仏壇店のいずれかへ確認します。
高額な本位牌を急いで決めることも注意が必要です。位牌は費用の高低だけでなく、仏壇との大きさ、既存位牌とのバランス、宗派の考え方が関係します。分からない時は、既にある先祖の位牌の写真を持って仏壇店に相談すると話が早くなります。

