死亡後のマイナンバーカードは返納する?保管期間と手続きの目安

身分証のようなカードと手続き書類を保管した机上の場面 葬儀の基礎知識

30秒でわかる結論

家族が亡くなった後のマイナンバーカードは、死亡届が受理されるとカード自体が自動的に廃止される扱いになります。自治体によっては、亡くなった方のカードに返納義務はなく、親族が廃棄してもよいと案内しています。

ただし、すぐ捨てるのはおすすめしません。保険金請求、相続手続き、年金や金融機関の確認で、故人の個人番号や本人確認情報を確認したい場面が残ることがあります。実務上は、葬儀後すぐに返納・廃棄せず、相続や保険関係の主要手続きが落ち着くまで保管し、不要になった段階で自治体窓口に返納するか、番号が見えないよう慎重に廃棄します。

判断早見表

状況 扱いの目安 確認先
死亡届を出した直後 すぐ処分せず保管 故人の住所地の市区町村
相続・保険手続き中 書類ファイルにまとめて保管 保険会社、金融機関、年金窓口
手続きが落ち着いた 返納希望なら窓口へ、廃棄も検討 市区町村の区民課・市民課
カードが見当たらない 再発行ではなく紛失扱いを相談 市区町村
通知カードが残っている マイナンバー確認書類として扱いに注意 市区町村、デジタル庁FAQ
身分証のようなカードと手続き書類を保管した机上の場面

返納義務なしと「保管したほうがよい」は両立する

さいたま市は、亡くなった方のマイナンバーカードについて、保険金請求など各種手続きで使うことがあるため、死亡届出後も相続手続き等が終了するまで一定期間保管することをすすめています。また、返納義務はなく、親族が廃棄してもよいと案内しています。

この考え方は実務上とても分かりやすいものです。役所へ必ず返す義務がないとしても、番号や氏名、生年月日、住所の確認に使える資料を急いで手放す必要はありません。葬儀直後は、死亡診断書のコピー、戸籍、住民票、保険証、年金関係書類などが入り交じります。マイナンバーカードも「後で確認する可能性がある書類」として、ひとまず一つの封筒にまとめておきましょう。

いつまで保管するか

一律の期限はありません。目安としては、保険金請求、預貯金の相続手続き、未支給年金や遺族年金の相談、携帯電話や公共料金など主な契約整理が一段落するまで保管します。

相続人が複数いる場合は、誰が保管しているかを共有してください。番号情報を含むカードなので、親族間でも写真をむやみに送る、紛失しやすい場所に置く、来客の目に触れる場所へ出したままにする、といった扱いは避けます。

葬儀後の書類ファイルで一緒に保管するもの

マイナンバーカードだけを単独で保管すると、後から所在が分からなくなることがあります。葬儀後の手続き用ファイルを一つ作り、関連書類と一緒に入れておくと安全です。

  • 死亡診断書または死体検案書のコピー
  • 死亡届提出後に取得した戸籍関係書類
  • 健康保険証、資格確認書、介護保険被保険者証
  • 年金手帳、基礎年金番号通知書、年金証書
  • 保険証券、金融機関の通帳、公共料金の請求書
  • 故人のマイナンバーカード、通知カード、個人番号通知書

このファイルは、相続人の代表者が保管し、必要なときだけ取り出す形にします。コピーが必要な場合でも、提出先が本当に求めているか確認してから行いましょう。個人番号は利用目的が限られる情報なので、手続きに不要な相手へ番号面のコピーを渡さないことが大切です。

故人のカードを保管してから窓口返納を検討する流れの挿絵

窓口で返納したい場合

返納を希望する場合は、故人の住所地の市区町村へ確認します。自治体によって窓口名は、区民課、市民課、戸籍住民課など異なります。持ち物として、返納するマイナンバーカードと、窓口へ行く人の本人確認書類を求める自治体があります。

「亡くなった家族のマイナンバーカードを返納したい」と伝えれば、窓口や必要書類を案内してもらえます。遠方で窓口へ行けない場合や、他の相続手続きと同時に済ませたい場合も、事前に電話しておくと無駄足を防げます。

自宅で廃棄する場合の注意

自治体が親族による廃棄を認めている場合でも、カードをそのままゴミ箱に入れるのは避けましょう。氏名、住所、生年月日、個人番号、ICチップなど、個人情報が含まれています。

廃棄するなら、手続きに使わないことを確認した後、番号や顔写真が読み取れないように裁断するなど、情報が復元されにくい方法を選びます。迷う場合は、自宅廃棄ではなく市区町村窓口で返納するほうが気持ちの面でも整理しやすいでしょう。

紛失している場合

故人のカードが見当たらない場合、葬儀後の忙しい時期に無理に探し続ける必要はありません。ただし、個人番号が記載された本人確認書類なので、見つからないことを市区町村へ相談しておくと安心です。

よくある保管場所は、財布、通帳や印鑑の保管場所、保険証入れ、薬手帳ケース、病院関係のファイル、金庫、引き出しです。介護施設や病院に預けていた可能性がある場合は、退所・退院時の返却書類も確認します。

通知カードや個人番号通知書が出てきた場合

通知カードはすでに廃止されており、デジタル庁は、通知カードの再交付や氏名・住所変更時の記載変更は行われないと案内しています。古い通知カードが見つかった場合でも、番号情報を含む書類として扱い、むやみにコピーしたり処分したりしないようにします。

相続や保険の手続きで故人の個人番号が必要かどうかは提出先によって異なります。カードや通知カードの扱いに迷う場合は、提出先に「故人の個人番号確認書類が必要か」を先に確認してください。

避けたい対応

葬儀当日に、財布整理の流れでカードを捨ててしまうのは避けましょう。後日、保険会社や金融機関から故人情報の確認を求められたとき、探し直す手間が増えます。

また、相続人の一人がカードを持ったまま、他の家族に所在を知らせないのも避けたいところです。番号そのものを共有する必要はありませんが、「カードは誰が保管しているか」「いつまで保管するか」は共有しておくと安心です。

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